今月の言葉(5月)「信念」
去る2009年1月20日に第44代アメリカ合衆国大統領に就任したバラック・オバマ氏は世界中の関心の的となり、そのニュ−スは日本でも大々的に取り上げられました。大統領選挙中には、同氏が黒人初の大統領候補ということもあり、多くの脅迫状が送りつけられたそうです。同氏は自分のみならず家族をも危険にさらしてしまうことに、大きな葛藤があったようです。そんな中、ミシェル夫人は自らの危険をかえりみず、同氏と一緒に大統領選挙を戦うことを決断したそうです。同氏の信念とそれに呼応したミシェル夫人、これは並大抵の決断ではなかったのではないでしょうか。
ところで私は学生時代バスケットボ−ル部に所属していました。高校1年生のときから試合に出場していましたが、高校2年生から身長などの体力的な問題や、思うように上達もしなかったせいか、なかなか試合に出場させてもらえませんでした。監督からも「期待はずれだ」と厳しいことを言われ大変悔しい思いをしました。しかし、これを契機に「よし!」と反骨精神が沸き、その信念が実って3年生の頃にはレギュラ−を勝ち取ることが出来ました。
私達は皆、社会生活を営んでいく上で、一人一人それぞれの経験等に基づいたものさし(判断基準)によって行動しています。ただ、今日の国際化社会や情報化社会の変化の激しい時代において、その判断の価値観も常時変わっていきます。それは決して悪いことではありませんし、かえって物事が良い方向に進むことも数多くあると思います。しかしながら、自分をしっかりと見つめ、自分の信条・信念を抱いてそれを貫いてこそ、自分自身の人生にとって価値があるのではないでしょうか?
情報をうまく活用しながら変化に対応し、あくまで自分の「信念」に裏づけられた判断基準によって行動することが大切だと思います。企業経営においても、経営者の信念による明確な「理念」を明示することが大切です。信念のない理念や経営方針は絵に書いた餅と同じです。現在、米国のサブプライムローン問題に端を発した金融経済危機により、日本国中の企業が苦しい状況におかれています。このような状況下であるからこそ経営者自身の信念、自社の理念に立脚して行動していくことがより大切であると思います。
(文責:中道 俊)
今月の言葉(4月)「変化の経営」
「最も強い者が生き残るのではなく、最も賢い者が生き延びるのでもない。唯一生き残る者は、変化できる者である。」
これは、IBMのガースナー氏がダーウィンの『種の起源』を参考にして述べた言葉です。
100年に一度の金融危機、雇用危機、経済危機・・・。
米国のサブプライムローン問題に端を発した金融経済危機は、予想をはるかに超えた大きさと広がりをもって世界中に拡大しています。
震源地の米国では、大手投資銀行のリーマンブラザーズが破綻を余儀なくされ、米国最大の保険会社であるAIGグループ、最大の金融機関シティグル−プのいずれもが、政府の支援なくしては立ち行かない状況に追い込まれました。
さらに、米国産業の象徴である自動車産業のビック3でさえも、この危機が発端となる販売不振によって深刻な経営危機に陥っています。
米国で最大の危機ということは、世界の最大の危機と同義です。世界最強の製造業たる「トヨタ」が2009年3月期の最終損益予測で3500億円の赤字となることを発表し、まさに世界最大の企業が複数同時に危機に瀕するという超異常事態といえます。
こうした状況を考えると、今世界が直面している状況は、まさに「百年に一度の経済危機」であるというのも決して過言ではありません。
よく企業経営では、「絶好調時に危機が芽生え、苦境時にはチャンスが潜む」などと言われます。
これに倣えば、100年に一度の経済危機に見舞われている今はビジネスのビックチャンスの時でもあると考えられなくはありません。
チャンスを生かすにはChange(変革)が必要であり、その為には守りというよりもむしろOffense(攻撃)の姿勢と、経営者=トップマネジメントの強固なWill(意思)が不可欠です。
環境の変化にいかに適応できるか。『適者生存』は生物界だけでなく企業経営界の金言とも言えます。
事実や状況を適確に認識し、変化を受け入れることができる「謙虚さ」と「勇気」こそが、危機打開の突破口となるのではないでしょうか。
(文責:小泉 薫)
今月の言葉(3月)「創造と革新」
時折、小学校の卒業を間近に控えた時の貴重な体験を思い出す・・・
「卒業式が終わったら一人で旅に行け!お父さんはお金だけ出す。行き先、宿や交通手段の手配、予算の見積りはすべて自分で企画しろ!そして出来るだけ遠くに行ってこい!」父から突然こう言われた。戸惑いながら、時刻表や観光ガイドを調べ上げ、自分なりに計画書を作成し、父の了解を得た。切符と宿の予約等々、すべて自分で手配した。目的地は熊本と鹿児島で、夜行列車一泊の三泊四日の行程だ。東京駅まで見送りに来てくれた父に「旅行中は一切家に連絡をするな」と言われ、僕は東京を後にした。向かいのベッドのおじさんが早朝に僕を起こしてくれ、きれいな朝焼けの瀬戸内海を見られたこと、桜が満開だった熊本城、ホテルでハンバーグステーキを食べたこと、鹿児島で道に迷いおばあちゃんに尋ねたが、鹿児島弁で教えられ全く理解できなかったことなど大変貴重な体験をすることが出来た。
今思えば父は、一人旅を企画する創造性と、“かわいい子には旅をさせろ”の諺のように、一人で何かをやり遂げる試練、自己革新の場を私に与えてくれたのだと思います。おそらく私たち人間は、少なくとも社会に出るまでは見るのも聞くのも新鮮なことばかりであり、『創造と革新』の連続であったのではないでしょうか。初めて使う機器をどのように自分と繋げていくか、新しい友との出会いでどうすればより良い人間関係を創るか、遊びやスポ−ツでその場に応じたル−ルを創りどうすれば楽しむことが出来るか、一瞬一瞬が創造と革新の連続であったと言えると思います。
総じて人間社会の進歩は、この「創造と革新」の連続にありました。人間には進化する意欲が備わり、何かに気づいて(革新)工夫する(創造)。現在の生活環境は便利なものに満ちあふれ、自ら創造することが無くても何不自由なく暮らしていくことが出来るでしょう。故松下幸之助氏は「・・・経営というものは絶えず変化している。経営をとりまく社会情勢、経済情勢は時々刻々とうつり変わっていく。その変化に即応し、それに一歩先んじて次々と手を打っていくことが必要なわけである。・・・」と、実践経営哲学の「経営は創造であること」で唱えています。
基本(=不易)をしっかり捉え、常に時流に即して創造し革新していく意志が大事だと思います。与えられたままに従った人生では進歩発展はあり得ません。ある方がこう言っておりました「フェラ−リに乗っている人がエライのではなく、フェラ−リを創った人がエライのだ」と。
(文責:野村 千速)
今月の言葉(2月)「挨拶の大切さ」
私は出勤時に、小学生から「おはようございます」という元気な挨拶で「今日も一日頑張ろう!」という勇気とパワーをもらっています。幼少の頃、明治生まれの祖母から「挨拶は元気よく自分からしなさい。相手よりも先にすることをいつも心掛けなさい」と厳しく躾けられました。大人になった今、子供達からの言葉に挨拶の大切さを改めて感じる思いです。
若くして実業家としての成功を収めたタリーズコーヒーインターナショナル会長の松田公太氏は、コーヒーショップの店員に『相手に元気を与える挨拶をしよう!』と伝えているそうです。「挨拶は、自分も相手も気持ちよく仕事をするためのコミュニケーションの窓口。世界共通の最もベーシックなマナー」という同氏の考えは、口にする機会が多い言葉だからこそ、雑に扱わずに感情を入れることが大切と語っています。
「挨拶」の字義からいって、相手を尊重し心を開いてこそ、礼儀正しい心の通いができるのです。一日の始まりから終わりまで、挨拶は心の潤滑油として人間社会に欠かすことができないものです。「挨拶」は我々の心掛け次第で家庭、仕事、人間関係において多いに力を発揮してくれます。
昨年からの世界的金融危機による不況が、この先いつまで続くかは予測がつきませんが、このようなご時勢だからこそ希望を持って強く明るく生きていきたいものです。そのためにも誰もができる気持ち良い挨拶で、今日も元気にスタートしましょう。
(文責:松尾 多江子)
今月の言葉(1月)「結束力で乗り切る」
明けましておめでとうございます。
正月とは、“一を止める月”と書きます。正月に際し、一度原点に立ち戻って自らを省み、かつ肚を括って未来に向かって歩んで行きたいものです。
さて、昨年来米国のサブプライムローンに端を発した金融危機が、世界同時不況を招いておりますが、今年は全ての企業において正念場の時といえます。バブル崩壊時は21社の上場企業が倒産しましたが、今回は昨年だけで30社以上にも及んでいます。更に100社以上の上場企業倒産予備軍があるとも発表されています。世界のトヨタといえども、この 3月期の決算は営業損益の段階で1500億円の赤字転落になる見込みと報道されています。
中小企業の多くは、人材力、技術力、財務体力とも脆弱であります。ブランド・信用力も弱く、無い無いづくしが実態です。厳しい経営環境を乗り越え、存続していくには全社あげての結束力、一枚岩になることが最大のポイントであります。
「結束力」は、大企業と異なり中小企業の最大の強みであります。全員・全社一丸となって燃える集団をつくれるか否かが、存続・淘汰の分岐点であります。
ところで、天下一の騎馬隊といえるのが、戦国の勇・武田軍でありました。天下統一のため、京に上る途中で武田信玄が死ななければ日本の歴史が大きく変わっていたと思われます。武田信玄は戦国武将で唯一“城”を持たなかったことで有名であり“人は城、人は石垣、人は堀”と称して、人の結束力・組織の一体化・全員の一枚岩が、天下統一・天下泰平の要であると考えたのでした。
近時に目を転じると、昨年のプロ野球では西武が日本一になりました。一昨年5位だった時と選手層はほぼ同じでしたが、渡辺監督の結束力をもたらせた采配は見事でした。また、オリンピックの女子ソフトボールも同じで、上野投手を看板に、燃えに燃えた集団結束力で金メダルを獲得しました。
結束力を高めるには、何よりも先ずリーダーの考え・生き方・哲学・人望・人徳・人格によるところ要です。このリーダーの言うことなら…、このリーダーとなら一生…、このリーダーなら何でも正直に真実を話せるという絆・信頼が結果として強固な結束力となるのです。混とんとした時世において、この「結束力」こそが最大のポイントです。今こそ全員の衆知を集め、全員の力を結束し、この難局を全員で乗り切っていきましょう。
(文責:高良高)
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